2001年、
ケビンはまさにこの問題を
まじまじと見つめていた。
バスケ部の監督である彼は
カンザスシティ・ナイツを指揮する
地元のヒーローだった。
勝つために必要な
バスケットボール選手をすべて
集めていた。
それなのに
チームは十分に
力を発揮しきれていなかった。
「チームが能力を出し切って
プレーをしているようには見えなくて、
私はもどかしい思いだった。
私が知らなかった、
根本的な問題が
たくさん存在していたんだ。」
シーズン開始から2週間も
しないうちに、
チームリーダーのドニーが
他のチームに移ってしまった。
ロッカールームで優勝について
話す選手は1人もいなかった。
それどころか
誰もろくに話さえしていなかった。
「一回チームが勝ったあとのこと。
私はあれこれ思い悩みながら帰宅した。
『何かおかしい』
開幕から私の頭は
そればかり考えていた。
そしたら突然、
ハンマーで殴られたような
衝撃を受けた。
私は長時間
同じことで悩んでいた。
でもそれは“選手も同じなのでは?”
選手たちにも
長い時間、考え事をするような
何かがあるに違いない」
ケビンはすぐに選手たちを集めた。
「新しいルールを取り入れたい」
ケビンは話し始めた。
「うまくいくかもしれないし、
失敗するかもしれない。
だけどあえて試してみたい。
そして君たちが思い切って
そのルールに取り組んでくれたら
何か良い結果が出るんじゃないかと
思うんだ。
それは『30分ルール』だ。
もし君たちが
・何か考え事をする問題を抱えているなら
・あるいは私が抱えているなら
・30分以上考えている問題があるなら
その場合、
互いにその問題を打ち明ける
(コーチやチームに相談する)
義務を負うものとする。」
ケビンは選手たちの反応が不安だった。
こんなカンタンなことで
解決するだろうか…
でも、
その効果はすぐに現れ始めた。
選手の方からケビンに
相談しに来るようになった。
ケビンはそのとき初めて
選手の本当の痛み・悩みを理解した。
そのシーズン
カンザスシティ・ナイツは
チーム初の24連勝を記録し優勝。
その記録は未だに破られていない。
『10年勝ち続ける最強チームの作り方』より
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あなたも若い頃
そうだったかもしれませんが
多くの部下は本音では
“自分の悩みを誰かに相談したい”
と思っています。
でもあなたや、あなたの周りの誰かが
悩みは打ち明けてもいいものだ
と許しを口にしない限り、
悩みを打ち明けるのは
なかなか難しいものです。
今日紹介した話の30分ルールは
30分以上悩みこんでしまうことがあったら、
最悪の事態が起きる前に相談する
というもの。
もしあなたが、
この30分ルールを使えば、、、
・あなたが部下の相談に乗らなくても、
部下の方から悩みを打ち明けに来るようになったり
・小さな問題が大きな問題に発展する前に、
その芽をすぐに潰すことができたり
・部下が孤立感や、頼れるものが無い…と感じて
会社を辞めることを未然に防げたり
するようになるでしょう。
30分ルールを試して
組織の「人」の問題を解決したい!
と思うなら
この本をぜひ読んでみてください。
↓
『10年勝ち続ける最強チームの作り方』
ビジネス書を読むときのコツ
ビジネス書を読むとき
最初のページから最終ページまで
全ての内容を読もうとする必要はありません。
本に書いてある内容はあくまで
あなたのビジネスに役立てるための
ツールだからです。
今あなたが困っている課題を解決するアイデアを
探すように読んでみてください。
役に立つアイデアが見つかったら
本を読むのを中断して
すぐにそれを行動に移してみてください。
そうすることで、買った本を
ただの読み物で終わらない
生きた情報にすることができます。