毎日200人以上が欠勤…
ある大手メーカーは、社員6,000人のうち、
1日平均200人以上が欠勤するという
社員の常習欠勤に悩まされていました。
そこで会社は、逆転の発想をしました。
「欠勤」の記録ではなく
「出勤」の記録を取り始めると、
みるみるうちに出勤率は100%に近づいたのです。
ポジティブな数字を追いかける
「スコアキーピング」の提唱者
チャールズ・A・クーンラットによると、
報酬以外にも、
社員が喜んで目標を達成しようとする
仕組みを作るための
重要なカラクリがここにはあると言います。
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(『The Response Magazine』(ダイレクト出版刊)特集記事より)
会社はさまざまな対策をとったが、
ほとんどがうまくいかなかった。
脅したり説教をしたり、
欠勤の目立つ社員に強制措置を講じたり……。
だが、欠勤率に変化は見られず、
それどころか時間の経過とともに不満が高まり、
問題は深刻化するばかりだった。
そこで会社は方向転換をすることにした。
常習欠勤の代わりに、
「常習出勤」を記録することにしたのだ。
その成果は非常に大きなものだった。
出社しなかった社員に周囲の社員が
注意をするようになり、
仕事に対するチームの意欲が高まった。
報告を変えた当初94%だった出勤率は、
3年あまりでほぼ99%にまで達した。
一体何がサボり常習犯の社員たちを、
そこまでやる気にさせたのだろう?
それは、
「測定」と「スコアキーピング」
の違いにある。
「測定」はミスを記録する。
「測定」で導き出されるのは、
勝者ではなく敗者だ。
一方、
「スコアキーピング」は
良い結果を記録する。
「スコアキーピング」は、
勝者を明らかにする。
スコアキーピングの手法は、
会社の規模、管理スタイル、目標の大小に
関係なく生産性と収益性が向上する。
つまり、
スコアキーピングによって、
従業員は「勝ち方」を知る。
それが
仕事へのやる気をもたらすのだ。
(『スコアをつければ組織は動く』より)
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間違いを指摘しても、
人をやる気にさせられない
どうしてもビジネス現場では、
ミスや問題ばかり重視しがちですが、
人は望ましい行動の強化を望んでいます。
つまり、望ましくない行動である
ミスや問題を記録し、指摘し続けることは、
行動の基本原則から外れているため、
実は、社員のやる気を奪っていたのです。
実際のところ彼らは、通常業務だと、
時間にしてどれくらいの割合で
問題なく仕事を進めているのでしょう?
おそらく90%か95%か、
あるいは99%かもしれません。
つまり、失敗は業務のわずかな部分を
占めるにすぎず、適切に作業をしている
時間のほうが圧倒的に長いのです。
ほとんどの場面で成功しているのです。
にも関わらず、失敗ばかりを指摘するのは、
社員に「負け方」を教えているようなもので、
反対に、99%の成功を認めることは、
社員に「勝ち方」を教えているようなものです。
そして、勝ち方を覚えた人は
もちろんやる気が高まっているので、
パフォーマンスをアップさせ、
さらに成果をあげるというわけです。
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